シニア世代となって時間に余裕がでてきたことで、
ゴルフに費やす時間が増えて健康的な生活を送れるようになった反面、
人生にゆとりが出て、ゴルフに費やす時間が増え、
健康的な生活を楽しめるようになったシニア世代の方々。
その一方で、知らず知らずのうちに〇〇に陥っている方が多くいらっしゃるのです。
その〇〇とは、腰痛や股関節の痛みなのです。
もしかすると、この記事をご覧になっているあなたも、腰や股関節に痛みを感じることがあるかもしれません。
よくお聞きするのは、以下のようなケースです:
・時間に余裕ができたので、ゴルフを再開された
・これまで以上に良いフォームを目指して、改善に取り組まれた
このような前向きな挑戦の中で、いつの間にか体への負担がかかり、痛みが出てしまうことがあるようです。
ゴルフを日々楽しんでこられる方なら、「よくあることだよね」と軽く思われるかもしれませんが、
私自身はその原因に共通点があると考え、痛みの改善や予防につながるヒントをお伝えしたいと思いました。
実は、多くの方に共通する痛みの原因は、主に次の2つです:
・体の柔らかさや筋力に合わせたフォームではなく、理想的なフォームを追い求めること
(例えば、理想のフォームを目指すには、あまりにも筋肉が硬い。筋力が弱い状態で無理をして痛める)
・自身の体に合わない動きを、繰り返してしまうこと
(強引な動きを続けることで特定の部位に負担がかかる)
これらが大きな要因となり、ゴルフフォームを見直す際に、腰や股関節にお悩みを感じやすくなるのです。
-自身のフォームの確認-
まずは、対策に入る前に、下の写真に示されたフォームのうち、どちらにより近いか、改めてご自身で確認してみてください。
右側のフォーム:腰がしっかりと安定しており、下半身は左方向へ、上半身は左後方へと自然なねじりが生まれている、といったスムーズな動きが感じられます。
左側のフォーム:腰がやや左に流れていたり、しっかり固定されていない状態。これは、股関節が十分に柔らかく動いていないため、下半身と上半身が同じ方向に動いてしまっている印象です。
もし、あなたのフォームが左側に近いと感じられるなら、スイング中に以下のような点に心当たりはありませんか?
・腰がしっかりと前に入らない
・上半身がすぐに開いてしまう
・左脚に体重をかけた瞬間、脚の付け根(左股関節)にお痛みを感じる
・ボールを打った後、腰にぎくっとした違和感がある
これらの症状が一つでもある方は、ぜひ次の内容もご覧ください。
-フォームの改善-
写真の左側のフォームに見られるケースでは、
正面から見ると、足を内側に寄せる動き(内転)が十分でなく、膝が外側を向きがちです。
また、
側面から見ると、腰が後ろに引かれやすいという傾向もあります。こうした状態でレッスンを受けると、インストラクターからは、
「もう少し腰を安定させて」
「しっかり踏ん張って」
「脚をしっかり閉じるように」
「体が開きすぎているよ」
といった様なアドバイスを繰り返し受けることになります。
こうして意識的にスイングを重ねていくうちに、特定の箇所に無理な負担がかかり、その積み重ねがやがて痛みとして現れてしまうのです。
では、どうすれば痛みを感じることなく、理想のフォームに近づけることができるのでしょうか?
その第一歩は、股関節の動きやすさを高めることです。
股関節の動きをサポートするために
股関節の可動域(動きやすさ)を広げるためには、セルフで行うストレッチや、専門家による施術などのアプローチがあります。
ただし、ただ漫然とストレッチを行ったり施術を受けたりするだけでは、十分な改善は期待できません。
重要なのは、足を内側に寄せる動き(内転)、内側に回す動き(内旋)、そして前後の自然な伸び(伸展)に関与する筋肉を、
しっかりと柔らかく保つことです。つまり、筋肉を柔らかくし、体の動きに合わせた自然なフォームを作り出すことが、
痛みの改善と予防につながるのです。
それでは、各動きを妨げやすいポイントをご紹介します。
【股関節周りの動きをサポートするポイント】
1内側に寄せる動き(内転)が十分でない場合: 左脚がしっかりと閉じにくくなりがちです。
→股関節内転制限
2内側への回旋(内旋)が不足している場合: 左太ももがうまく内側に向かわず、膝が外側に傾いてしまうことがあります。 →股関節内旋制限
3十分な伸び(伸展)ができていない場合: 左股関節がしっかりと伸びず、その結果、腰が後ろに引かれてしまう傾向があります。 →股関節伸展制限
まとめ
痛みを感じない、心地よいゴルフフォームに改善していくためには、まずこれらの関係する筋肉をしっかりと柔らかく保ち、体の動きに合わせた自然なフォームへと導いていくことが大切です。
すでに痛みを感じられている場合でも、筋肉を柔らかく整え、スイングに合った股関節の動きを再獲得することで、徐々に痛みが和らいでいく可能性があります。
今回はここまで。 次回は、各筋肉をより柔らかく保つための具体的なストレッチやセルフケアの方法について、詳しくご説明いたします。どうぞお楽しみに!