首こり、それは心のSOS?

2024年12月10日

首こり、実は心のSOSかも?

「首こり」。これは単なる疲れや体の不調だけでなく、心の状態とも密接な関係があるかもしれません。その原因の一つが、斜角筋(しゃかくきん)という首の筋肉の緊張です。

 

斜角筋は、首を支え、呼吸を補助する筋肉。しかし、長時間のデスクワークやスマホの使いすぎなどの集中している時だけでなく、ドキッとした時、怒りを感じた時、恐怖感など、心理的に緊張する際にも、この筋肉は過剰に働きがちです。

この様な感情に襲われた際、 無意識に「肩に力が入る」「肩をすくめる」といった動作がそうです。

集中したり心理的に緊張した状態が長引くと、ずっと斜角筋に力の入った状態が続くため、筋肉がこり固まって「首こり」を生じさせます。

 

筋肉がこり固まると常に肩が吊り上がった状態になります。すると、「肩で息をする」胸式呼吸が優位になります。

胸式呼吸は、浅くて速い呼吸のこと。浅くて速い呼吸は自律神経でいうと交感神経が優位になった状態です。

 

つまり「首こり」が慢性化すれば、交感神経が優位な状態も慢性化する可能性があります。

交感神経は戦闘状態で働く自律神経ですので、心拍数を上げ、警戒心も高めます。

 

交感神経の優位な状態が続くことで、得も言われぬ不安を抱えた状態が続いたり、怒りやすくなったりします。

そんな状態もいつかは限界を迎えますので、ある時突然、交感神経の優位な状態から副交感神経が優位な状態へ切り替わり「何もしたくない」「ぼーっとした」状態になってしまうことも考えられます。

 

こういった状態は、普通なら「心」が原因で起こっていると考えると思います。

おそらくほとんどの場合は、そうなのだと思います。

しかし、その一部は「心」ではなく「首こり」が引き起こしているものもあるのかもしれません。

 

もしくは、すべてのケースで1割、2割は「首こり」が関わっているかもしれません。

 

斜角筋が原因となる「首こり」は放置せず、ストレッチやマッサージなどのケアをしていきましょう。

 

そこで注意して欲しいのが、斜角筋は首についている小さい筋肉のためストレッチがしづらく、大事な血管や神経も近くにあるため安全にマッサージをする必要があります。

そのため、斜角筋にたいする施術を受けるには鍼灸師や理学療法士など、斜角筋の解剖ついて知識のある専門家にしてもらうようにしましょう。